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新一は動揺しながら、女の子の背中をさする。
すると女の子はパッと勢いよく立ち上がった。
「別に、大丈夫」
女の子に目線を合わせる為にしゃがみ込んだ新一は、逆に女の子に見下ろされる状態になった。
気の強そうな、好奇心に満ちた瞳の女の子だ。
「そっか……。怪我なくてよかった」
ホッとした新一に、女の子はくりくりとした瞳を向け続ける。
「あんた、新入り?」
口の悪いガキだな。
などと思いつつも、ひいてしまった引け目から、新一は優しく答える。
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