7人が本棚に入れています
本棚に追加
『お前。最近、北の少女と手紙のやりとりをしているらしいな。今朝の会議で話題に上がっていたぞ』
『…』
『奴等は敵だ。もう手紙は書くな‼』
久しぶりに父親に怒られた
でも悔しかった
宗教・国家・紛争・民族
そんなものがどうでもよくなってきた気がした
とにかく今日はそんな夜だった…
ふいに窓を見る
ハトがベランダにいる
僕は部屋の窓を明けてハトを迎え入れた
少女からの手紙がハトの足に結んであった
『検閲が厳しくなったから伝書鳩を使いました。迷惑だったらもう手紙は書きません』
最初のコメントを投稿しよう!