あれから…

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あれから…。私は逃げるように東京の大学へ進学した。祐司との思い出が多すぎたこの街から少しでも離れたかったし、祐司の分も成長したいと思ったから… そして四年、今年の春、卒業し地元へ帰って来た私。社会人1年生として、日々の生活に追われていくなかで薄れゆく。゛あの夏の日のことを゛切なく思う。 それでも、私は生きて往かなきゃならない。祐司のいないこの世界を 『貴方が居なくなってから四度目の夏を迎えようとしている。祐司が知らない私の世界、祐司が生きていたあの時ことを、 今生きている私が祐司のために本を書こうと思うの。 祐司という男の子を主人公として登場されて…、 貴方が好きだった本というカタチで… たくさんの人のKOKOROに記憶として、残しておきたいと思うから… 私たちが通り過ぎた神戸の山手の空には、さっきまで降っていた雨が止み七色に輝く虹が架かっていた。 まるで祐司、私には 貴方が微笑んでいるように見えたよ。
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