第二章『起・小章』《その後――神明亜紀の場合》

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第二章『起・小章』《その後――神明亜紀の場合》

「――ん、切るよ? じゃあ、また明日学校で」  ふう……。  桃梨との長電話が終わった後、窓の外から覗く、こうこうとした月明かりを見て、神明亜紀はため息を長く吐き、その息は溶けるように大気に霧散した。
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