出会い

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オイラの名前は龍(りゅう)。 かっこいいだろ? 自分でつけた名前なんだ。 父ちゃんと母ちゃんはオイラに名前をつける前に死んだ。 すごく貧しい村でみんな餓死したらしい。 母ちゃんは最後の力を振り絞って産んでくれたんだってさ。 痩せ細った赤ん坊のオイラを育ててくれたのは妖怪。 衰弱しきってたオイラをここまで育ててくれた。 そいつは全身緑色でゴツゴツしてて 目は細くて金色。 名前は鋭緑(えいりょく)。 鋭緑は人間の言葉を話してたから言葉は自然と覚えた。 でも何日か前に突然居なくなった。 理由は分かってる。 「妖怪と暮らしている子供なんて気味悪がって誰も近寄ってこねぇ。 やっぱり人間は人間と居た方が幸せなんだろうな。」 いつもそう言ってた。
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