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『どこまでついてくるおつもりですか?』
何時間も後をつけていたら鬼姫に迷惑そうに言われた。
「行くとこがねぇんだ。
オイラも一緒に連れてってくれよ!」
手の平をあわせてお願いしてみた。
『私は子助け姫と呼ばれ
子供を助ける旅をしています。
子供に危害を加える者には容赦なく天罰をくだします。
子供に見せられないような時もあるので…』
「もしかして…
奴等を倒すところを見せない為に
オイラに何かかぶせたのか?」
鬼姫は静かに頷いた。
「オイラはまだ子供だけど…
妖怪に育てられたから
何を見ても平気だ!
だからお願いっ!」
オイラは鬼姫の目を真っ直ぐ見てそう言った。
『もしかして…
その妖怪は鋭緑さんではないですか?
龍さんから鋭緑さんの匂いがするのですが。』
「鋭緑を知ってるのか!?
今どこにいるか分かるか!?」
オイラは興奮して鬼姫の着物を掴みながら聞いた。
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