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『やはりそうでしたか…
鋭緑さんは友人です。
残念ながら居場所までは分かりません…』
鬼姫は申し訳なさそうに答えた。
「そうか…
人間なのに妖怪の友達がいるなんて変わってるな。
妖怪に育てられたオイラが言うのもなんだけどさ~あはは。」
オイラが笑いながらそう言うと
鬼姫は少し困った顔をしてこう言った。
『私も妖怪です。
ちなみに鬼です。』
「………
えぇーーー!?」
オイラはあまりの驚きで叫んでしまった。
だってどっからどう見たって人間にしか見えねぇ…
オイラはびっくりして何も言えなかった。
鬼姫はそんなオイラを無視して歩き出した。
オイラは慌てて追いかけた。
「鬼でも何でもいいから連れてってくれよ!
オイラは鬼姫と一緒に行きたいんだ!」
鬼姫の後ろ姿に一生懸命叫んだ。
『好きにしてください…』
それって一緒に行ってもいいってことだよな?
やった!
鬼姫と一緒にいれば
もしかしたら鋭緑に会えるかもしれねぇしな。
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