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・二次試験『模擬戦闘』
その内容は文字通り戦闘試験で、個々の実力を見極める為に行われる。
だが模擬戦闘と言っても一人一人戦い合うのでは、この人数だ時間が掛かりすぎる。
それゆえ効率化を図るために、この模擬戦闘では複数人が同時に戦う事になる。
つまりはサバイバルバトルだ。
だが流石に試験で死者を出す訳にはいかないので、武器は訓練で使う刃引きされた物、若しくは刃引きした自分の武器を使う。
基本的には乱戦になるこの勝負。制限時間を過ぎて立っていた者の勝利となる。もしくは、制限時間以内に自分以外全てが戦闘不能になればそれで終わりだ。
勝ち負けのある試験では普通に見て勝った者が優遇されると誰もが思うだろうが、レーガンの考えはちょっと違う。
勝ち負けも大事だが、状況の把握能力と咄嗟の判断力、そして、行動力。
そして、面接では見えてこなかった人間性を試す試験だとレーガンは考える。
「さぁてどんだけ卑怯な奴らが出てくるかなー?」
全体が見渡せる様に作った高台からレーガンは悪い笑みを浮かべる。まわりでその言葉を聞いている騎士もしくは兵士はドン引きである。
つまりは最高の餌を目の前に吊るされた人間がこういう状況でどういう行動をするのか、という事である。
その人間の本性が浮き彫りになる試験と言ってもいいだろう。
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