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ハナマル遊園地には
いい思い出がない。
小さい頃
ナギサに引きずり回されて
ヘロヘロになったのと
(自称)巨大迷路で
迷子になったこと
それくらいの
思い出しかない。
ずいぶん昔のことだし
それに
人間、苦い思い出は
ずっと覚えてるくせに
楽しかったことは
すぐ忘れるものだしな。
「……君…?そー君?」
「は、はい!?」
ほろ苦い思い出から
俺を引っ張り出したのは
やけに元気で明るい
ナギサの声だった。
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