16人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわ~、ゼネラルロッツ懐かしいっぺなあ」
あれ以来、訛りを使う事がなかったはくえいも、懐かしさのあまりつい訛ってしまう。
「大体都会は埃っぽいし、花粉症の症状は酷いし……」
ブツブツ言いながら、ズルズル棺桶を引きずり、テンボス街道をリンコルンに向けて歩いて行く。
「ワンワン!」
いつ買ったか覚えていない、もはや空気と化していたペットのベビーハウンドも広大なサヴァンの庭が楽しくて仕方ないみたいだ。
「お前の存在忘れていたわ」
この辺りの魔物は、飼い主としての責任感皆無のはくえいと、子犬一匹の敵ではなかった。
最初のコメントを投稿しよう!