16人が本棚に入れています
本棚に追加
それでも男ははくえいのようなニセ紳士ではなく、本当の紳士のように答えた。
「私、突忍というものです。こんな時間に声をかけて申し訳ありません……パーティーに参加したく、こうして……」
「いいよ」
小指でハナを堀りながら即答するはくえい。
「え?今なんと?」
「だからいいよ?つか何、戦国無双好きなの?俺も好きだよ。んじゃ翌朝パーティーの顔合わせやるからよろしくね」
小指の先のハナクソをピンと飛ばしながら、はくえいは大きい欠伸をした。
紳士な突忍は「ありがとうございます」と頭を下げると、そのまま闇に紛れて消えた。
最初のコメントを投稿しよう!