16人が本棚に入れています
本棚に追加
チュンチュン
フレビス山脈から吹く涼しい風に包まれて、リンコルンの朝はもの静かに始まる。
宿場街に集まっていた冒険者達は、次第にまばらになって行き、それぞれの目的を果たす為に町を後にする。
しかし、太陽が頭の頂上に輝く頃になってもまだ宿場街に残っていたパーティーがいた。
はくえい一行である。
時には滋養の為、宿場街で一日を過ごすパーティーもいるのだが、この一行は出来立てホヤホヤのハギスパイ。滋養など必要ないのである。
では何故か?
……リーダーが起きてこないからである。
最初のコメントを投稿しよう!