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…そして、忘れもしない、『園内造形展』の季節がやってきました。
毎年2月の初め頃、園児たちの絵画や造形物で、作品展が開かれるのです。
この準備が大変で、本番が近くなると、毎日が残業の連続でした。
しかし浅田先生は、残業したくない主義で、保育中によく、別室に籠もって作業していました。
…そうなると、しわ寄せがくるのは私です。
浅田先生が抜けた分、私が子供たちを見て、私の分の作業は、また華乃を連れて残業しました。
…だけど、浅田先生は、私が毎日残業してるなんて、ちっとも知りません。
毎日定時でさっさと帰っていましたから。
私は悔しい思いをしながら、浅田先生を見送っていました。
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