守ってあげる

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ただ今あたし、野上稲穂は非常に落ち込んでおります。   保健の先生が留守にしたのをいい事にふて寝してます。   あー、もうすぐ昼休み終わるなぁ……サボろ。   授業に出る気も失せたあたしはベッドに潜り込み目を瞑った。   その時……。     「稲穂?」     ドアが開くと同時に瑞希の声が聞こえた。   だけど、テンションがた落ちの今はそっとしといて欲しい。   と言うワケで、寝たフリをした。   少しずつ近付いてくる気配を感じていると、ふいに頭に手の感触を覚えた。     「…綺麗な髪」     小さく呟かれた言葉にドキッとした。   瑞希はそのままあたしの髪を梳いていた。    
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