守ってあげる

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「僕は今192センチだから稲穂とは15センチ差だね。 僕から見たら稲穂はまだまだ小さいよ」     「…瑞希と比べないでよ」     そんな事言いながら、本当は嬉しかった。   胸がドキドキする。     「それにさ…鏡見て?」     瑞希の言葉に保健室の大きな鏡を見てみた。   そこにはギリギリ全身が入っている瑞希と、少し顔の赤いあたしが映っていた。     「こうやって僕と稲穂が並んだらちょうどイイくらいじゃない?」     「……確かに」     瑞希の言う通り、並んで立つとバランスがいい。   鏡越しに瑞希と目が合うと、瑞希は目を細めて笑った。     「でしょ? だから稲穂が周りの女の子よりも高くても気にしなくていいんだよ。 それとも稲穂は僕以外の男の隣にいるつもりなの?」     「そんなワケないじゃん!!」     大きな声で叫んでハッとした。   チラリと瑞希を見ると、瑞希はいつになく嬉しそうに、満面の笑みを浮かべていた。   あたしは一気に顔が赤くなった。    
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