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しばらく走っていると、陸上部の後輩が登校してきた。
「おはようございます、部長」
「やあ、中山君。おはようございます」
もちろん、僕は陸上部でも部長を務めている。
後輩からの信頼も厚い。
中山君は、僕をとても尊敬してくれていて、僕達が引退したら部長になる予定の子だ。
彼は、世間一般で言う、お洒落さんであり、二枚目である。
……悔しいが、彼のお洒落リーダーっぷりは、僕の青縁眼鏡でも敵わないのだ。
何故、こんなにもイケメンなんだ!?
僕がこんなにイケメンだったら、もっと積極的に長谷川さんに……
「部長、僕、転校することになりました!」
何。
「今までお世話になりました!」
なんだと?
「僕、先輩のこと、凄く尊敬してました!これからも頑張って下さい!お元気で!」
彼は、100メートルの選手。
全力で走り去って行った。
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