大学附属病院

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  医師の説明と母の症状から推察された病名は、 『癌性腹膜炎』 という名の病気でした。 その病気の事を調べていくと、全ての文献に『圧倒的に予後不良』と記されていました。 つまり、今までに完治した症例は無いという事です。   治療方法も抗癌剤を用いる他、手立てが無いようです。   しかし、そのまま放置すれば確実に死は近付いてしまうとも記されていました。   採種した腹水のサンプルが悪性であれば、ほぼ間違いないように思われました。   まずは4日後の検査結果を待たねばなりません。 いかに母に希望を持ってもらうかたけを考えてるうちに、その日はあっという間にやって来ました。
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