青い恋心

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久しぶりに逢う仲間達 懐かしい田舎道を走るバスの中 暑い車内へ少し開いた窓が悪戯な風を誘いこみ 僕の前に座る君の髪を靡(なび)かせる 甘い香がしまいかけていた恋心を掘り起こしていた 高校を卒業してから何年とあっという間に過ぎ その時の中で僕はいくつか恋をした でも何故だか心が全て満たされる事は無かった きっと君に出会う事がなければそれらの恋に僕は充分満たされたと思うんだ でもそれはつまり君の存在が大きすぎるって事 心に開いた穴を塞ぐ事ができるのは君への気持ちだけみたいだよ もしもこれからを一緒に生きていけるのなら他の全てを失ったって構わない 掘り起こされた青い恋心は素直にそう思わせた 後ろ姿の君はこんな気持ちでいる事にこれっぽっちも気付いてはいないだろう 懐かしい田舎道はなにひとつ変わらずみんなをあの頃にそっと帰していく のどかな風景は昔の姿をまぶたの奥に映し出していた そして僕もあの頃と変わらずこの想いをそっとしまっておく事にしよう
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