菜の花に埋もれて

出会い

私の退院の二日前に三浦さんが退院した

『あやめちゃん、ありがとう。これうちの実家のお店。遊びにきてね。あとこれは私の携帯番号だから（笑）』

『ありがとうございます。私が退院して、お互い落ち着いたらランチでもいきましょうね』と私も自分の携帯番号書いたメモを渡した

三浦さんのお母さんらしき人が半分荷物をもって、私にお辞儀をしてでていった

二日後、お兄ちゃんが車で迎えにきてくれた

あとは月に二回通院するだけでよくなった

久しぶりの実家はやっぱりよかった

４人で食事もすごく楽しかった。お父さんは特別機嫌がよくてビールを何杯も呑んでいた（笑）

私のために治療費用もかかってるだろうから、少しの時間でもバイトして、生活費にしなきゃと思った

『あやめ、同級生の田辺君、何度かうちに来てくれたのよ』とお母さんが言った

『あいつ、税理士事務所勤めてるらしいな。心配してたぞ』とお兄ちゃんはビールをついだ

『何回かお見舞いも来てくれたよ。相変わらずでしょ（笑）』

『そうね（笑）全然かわってないわね。』

耕平ちゃん…うちにも来てくれてたなんて

嬉しくて涙でそうになった