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私はお兄ちゃんの部屋に行って、今日の出来事を話した
しばらく沈黙が続く
『見合いはしたんだよ。2、3回はあったかな…でもなんか彼女には違和感があった
変にズルイ部分もあったから断ろうと思った。同僚と呑みにいった帰り彼女が男三人とあるマンションに入っていくところみたんだ
そしたらある同僚があのマンションには許可無しの風俗みたいな店入ってて摘発間近って雑誌に載ってたって聞かされた
そしたら一週間もたたないうちに摘発されて…彼女働いてたんだよ。新聞に名前も載ってた
おじさんは慌ててこっちから破談したくせに、自分の立場あるからお前のせいにしたんだ…
悪かったな…黙ってて』
『お兄ちゃんが変な人に引っ掛からなくてよかった(笑)』と私は泣いた
あの人はどうなったんだろうか?でもどうでもよかった
同情の気持ちも怒りもなかった
ただ流れた赤ちゃんに、ごめんなさいと手を合わせた
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