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生きる意味
私の穏やかな日々は続いた。近所も私の噂には飽きたようだ、純子さんの噂も…
でも一時期よりまた発作が増えてしまった
不思議と仕事の時には発作は一度もなかったが、その他の日はベットで過ごすほうが多かった
夜に江川さんからの電話が唯一の救いだった
私は仕事には絶対支障きたしてはいけないと、また薬を過剰に飲み過ぎている
いけないのはわかってたけど…
ある日旦那さんと奥さんに『めーちゃん、すごく無理してるね。また薬たくさん飲んでるんだろ』
図星だ…なんでわかるの?
『…お店で発作はだしたくないから…』
『ダメだよ…なんのためにバイトしてるんだい…病気よくするために身体動かしてるのに。過剰摂取はやめて、もし発作きたら休んでいいから。そのくらい図々しい人間でいいんだよ』
私は我に帰った気持ちだった
何のために私は働いて、過ごしてるんだ、こんなことしたらまた入院じゃないか?
私は旦那さん達の言葉に涙を流した…
帰りに奥さんがカプチーノを入れてくれた
可愛いハートの絵を描いてくれた
ホッとした…
『奥さん、私の部屋に菜の花の絵があるんです。お母さんが買ってきてくれたんだけど、病気治そうと自分で初めて思ったキッカケだったんです』
『どうしてそう思ったの?』
『それまでは、血を流す事で生きてる実感を感じてたんだけど、その絵の菜の花が生き生きしてて、生きてる感じが私の心にすごく入ってきました。私もこの菜の花みたいに生きたいって…』
『じゃあ、頑張って生きてみようよ、ね?』
『はい(笑)』
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