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三浦さんの家族は寝たきりのお父さん、お母さん、三浦さん、弟さんの四人家族…うちと同じだ
お父さんは脳溢血で倒れて寝たきり。店はお母さん、弟さん、三浦さんがやっている
弟さんは三浦さんに少し似ていて、細くて今風な青年だ。でも言葉が乱暴で喋るたび私はびくびくした
『結婚しても流産するたび家帰っては、引きこもってる!まったく姉さんにはどれだけ振り回されたか!離婚して帰ってきたかと思えば前の亭主の子供また流産して…』
『言い過ぎだよ!秀樹!姉さんこんなに苦しんでるのに』とお母さんが泣いた
『退院したと思えば9つも下の男が結婚したいなんて言ってくるし!女としても疑うよ!病気なんて姉さんの思い込みで、ダラけてるだけなんだ!』
ずっと黙っていた江川さんが静かに話しだした
『介護しなきゃいけないお父さんもいて大変だと思います。凛子さんはそれもまともにできなくてと、耕平によく言ってたみたいです。僕には凛子さんと同じ病気の妹いました
大学を卒業する前に突然家を出られなくなって、引きこもって毎日薬を過剰摂取してたんです
僕は妹にひどい言葉を浴びせて無理矢理大学に行かせました
リスカしだすと睡眠薬飲ませて眠らせて監視しました
ある日妹が暴れだした時…僕はすごくイライラしてたそれでついつい口ばしったんです…本気で死ぬなんて思ってもないくせに、お前の病気はただの我が儘病で甘えたいだけだ!って…そしたら急に大人しくなって気になって部屋いくと…包丁で首を切って血まみれで倒れてました
即死状態で…可愛いノートに【本当にごめんなさい】と一言書かれてました
追い詰めると患者さんはこうなるんだと僕たち家族はお医者さんに叱られた。家族の理解と勉強が患者さん助けるんですよって…
凛子さんは今耕平に支えられてる。弟さんの足手まといになりたくないから頑張るんだっていつもいってるらしいよ』
江川さんの目には涙か浮かんでいた
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