生きる意味

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『僕のようになってからでは遅いんです…大事な人間がいなくなってからでは…死ぬまで後悔しますよ、血の繋がった家族なんだから仲良く、助け合って、凛子さんをわかってあげてください』江川さんは頭を下げた 『私も凛子さんと同じ患者です。うちの兄は私のために、病気の勉強してくれました。はじめのうちは弟さんや江川さんのような事も言われましたが、理解しようと戦ってくれました。今私はそんなまわりに答えて生きるだけなんです。耕平ちゃんは、本気で凛子さんの事考えてます。結婚できないなら自分も一生しないくらいの覚悟あるといいました 彼は私の幼なじみ。よくわかるんです。あんな若造がと思うかもしれませんが、前の旦那さんよりずっとずっと幸せにしてくれる人間です』 私達は諭すように弟さんに話した 始めより、弟さんの顔が緩くなってきた。そしてぼそぼそと喋りはじめた 『姉さんが死ぬとか…考えたりしたことない…姉さんはどうなの?』 『私は大丈夫だと思う…私は今田辺君が必要だし、家族が大切なの。私がお父さんの面倒みて、早く秀樹には結婚してもらいたいから…大事な人がいるから私は死ねないわ』と優しく笑う三浦さんは幸せそうだったなんとなくわかりあえたのだろうか? 私達は軽く挨拶すると帰っていった
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