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そんな話をしていると、学校の門が見えてきた。
松川さんと二人、桜華学園の門をくぐった。
「なに?あの子、違う制服着てるのかと思ってたけど、やっぱり桜華の生徒なんだ?」
「チェックのスカートがひし形になってるって!」
「プリーツじゃなくない?」
門をくぐるとすぐ、そんな声が聞こえてきた。
この…モデル並の学生ばかりじゃあ…そうなるか。気にならない…って言ったらウソになるけど、慣れてるから気にしない。
普通に歩いているあたしの横で、松川さんは足を止め。
「今、なんつった?」(陽)
と、近くの女子生徒たちを睨んでいた。
…え?…えええっ!?
「出て来いよ!見えねぇとこで言ってねぇで、堂々と目の前に出て来いっ!?」(陽)
「まっ‥松川さん!?」(杏)
あたしは松川さんの腕を掴んで引き寄せた。
「いいよ、いいから行こ?」(杏)
「なぁ~に言ってんだ!ぜんっぜん良くねぇだろ!」(陽)
険しい目をそのままあたしに落として言った。
「松川さん!」(杏)
必死で松川さんの腕を引っ張った。
松川さん…力も強い。
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