異国

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翌日、さっそく出掛けた。 (ここじゃな…) 「佐々木戌太と申しますが、竜馬どのはご在宅でしょうか?」 ぬうっとでてきたのは、たまたま実家に帰ってきてた乙女だった。 (なんちゅーでかさじゃ。お仁王様というあだ名は間違いではないわい。) 「上士さまがなんぞうちの竜馬にご用ですか?」 ぶっきらぼうに答えた。 (お仁王様は恐いのー) 「ただ…会いに来たのですが…」 ジロジロと戌太を見て、 「竜馬はまだ寝ております。起こして来ますのでお待ち下さい。」 「ありがとう。」 (福岡様に銭を貸したりするほどの富商の家はでかいの。) 回りを見回していた。庭でなんやらやっている人がいて、ずっと見ていた。すると、後ろから 「そんなに源おんちゃんが珍しいのかえ?」 いきなり声がした。
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