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竜馬は戌太の様子を感じ取り、
「毒ぜよ」
とポツリと言った。戌太は竜馬の顔を見た。
「堪えるのは毒ぜよ」
戌太はいよいよ顔が真っ赤になり、笑ってしまった。
「ゴホッゴホッ。坂本さん、フー。ひどいじゃないですか。」
竜馬はひどく慌ててる戌太を見てニコッと笑い、
「おンしもここで一緒に学べ。」
状況がわからないネズミも学びなさいと言ってくれた。戌太も首を縦に振った。
(あんなごにょごにょした文字だけで、文字が読めるのはすごいしな)
それから竜馬と行動を共にする時間がたくさんあった。
そしてある日。
「河田小竜という絵描きがおる。その人は異国についての本を出したお人じゃ。明日、一緒に話を聞きに行かんか?わしも一度断られたんじゃが」
「行きます!!」
戌太は大喜びした。
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