178人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうか…」
武市は少し安心した表情をした。
「これは他言無用ぞ。」
武市は紙を取り出し
「ここに署名してくれんかの」
戌太は快く名前を書き込んだ。
「土佐勤王党…」
戌太はつぶやいた。
「ふむ。あと署名を見て貰えばわかると思うが、おンしの他にも上士は何名かある。しかしそれは、位にこだわった無能な連中じゃ」
山内容堂や吉田東洋は自分が有能であり、無能なものを退ける人達である。
「おンしは、有能じゃ。容堂公に気にいられてもらいたい。」
「わしは阿呆ですよ」
「抜かりはない。今日から教育をする」
武市は大真面目に言った。
(ふむ、ということはわしは阿呆じゃと言われてるんだな…)
「…わかりました。ところで武市さん、英語を教えてくれる師匠さんを知りませんか?」
最初のコメントを投稿しよう!