プロローグ

2/3
5527人が本棚に入れています
本棚に追加
/369ページ
プルルルルルルッ・・・・・・ プルルル・・・ガチャッ 正『・・・もしもしー。どうした?』 午前2時すぎの電話だというのに、彼は明るく電話に出た。 私「・・・・・・寝てた?」 正『いや、ずっとゲームしてた』 私「・・・・・・邪魔?」 正『全然。いい息抜きにもなるしな。・・・また眠れないのか?』 彼は優しく尋ねてくる。 私「・・・・・・・・・うん」 正『そっか・・・。あ・・・そういや美咲、明日暇な時間でいいから数学教えてくれるか?』 私「・・・・・・数学?」 正『ああ。なーんか好きになれないんだよなぁアレ。授業も意味不明だし』 少し怒ったような口調だった。 でも、この声は何より私の心を落ち着かせる。 不思議と・・・心が温かくなる。 私「・・・・・・わたしで良いの?」 正『でなきゃ頼まないって。でもホント、お前に教わると簡単に解けるようになるんだよな・・・』 あはは・・・と彼は笑った。
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!