第13章:解き明かされる真実

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「…この同窓会、沙織が考えたのか?」 「うーん… そうと言えばそうだけど、違うと言えば違うわ」 「どういうこと?」 「同窓会を企画して招待状を送ったのは柏木弓乃よ。 私はそれを手伝ったって感じかしらね」 「…? 弓乃が考えて、沙織が協力した? ということは、俺たちを閉じ込めたりしてるのに弓乃も関係してるのか?」 「それはないわ。 料理や飲み物の準備、貼り紙、指令、ドアや扉の細工… その他諸々の準備、運営は私が一人でやった。 柏木弓乃が関与したのは招待状を送って、中学校の使用許可を取ったことくらいよ。 あの女はただここに集まってみんなでワイワイやりたかっただけ。 段取りやなんかは私が自分で考え出したもの」 「沙織が…一人で… じゃあ弓乃は今どこに…?」 「…さぁ?」 「さぁ…って…」 「言ったでしょ? 他の女の心配なんかしないでって」 「それとこれとは話が別だよ」 「同じよ。 気分悪い、もう話は終わりよ」 「ごめん、沙織! もう聞かないよ。 だからもう少しだけ…な?」 「…二度と同じこと言わせないでよ?」 「わかった」 「それなら早く話を進めて頂戴」
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