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電話から1時間後、勇太の部屋のインターホンが鳴った。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポー…
ガチャ…
「うるせぇよ!1回鳴らせばわかるからっ!
近所迷惑だろ!?」
ドアを開けるとイタズラが見つかった子どものような顔をした竜介が立っていた。
手にはコンビニ袋を下げていて、中にはビールとつまみが入っている。
「ヘヘッ。
いーじゃん、いーじゃん。
さ、飲もうぜぇー」
竜介は勇太を押しのけズカズカと部屋の中へ進む。
ドアを閉めカギを掛けながら小さくため息を吐いた勇太も後から着いて行く。
勝手知ったる人の家……。
竜介は我が物顔で冷蔵庫を開け買ってきた酒をつめていく。
自分用にビールを取り出しながら、勇太に訊く。
「おまえまだ入ってる?」
「おお、大丈夫」
「あ、そ」
そう言って冷蔵庫のドアを閉めると、ベッドに腰を下ろし缶を開ける。
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