第1章:遅れてきた知らせ

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時計の針が12時を指そうとしている頃、早い時間から飲み始め、着々と空き缶を積み重ねていた二人はほどよく酔いが回っていた。 「同窓会さ、学校でやるってかいてあったけど、ちょっと不気味じゃね?」 思い出したように竜介が言う。 「あー…確かに。 別になんか出るってわけじゃねぇけど、夜の学校って気味わりぃよな」 「だろ? まぁ確かに懐かしいとこはあるけどさ… うちの中学って結構山奥にあったじゃん?」 「ああ、町自体が田舎だからな」 「やっぱちょっとこぇーよなぁ…」 「は?何、竜介。 もしかしておまえビビってんの?」 竜介の弱気な発言を聞き逃さない勇太は、からかうように言った。 「ちげぇし。 ビビってるわけじゃねぇけど… ちっ… まぁいいや…」 竜介は言い返そうとはしたものの、言ったところで余計勇太を愉しませるだけだと思い口をつぐんだ。 勇太はニヤニヤしながらビールを飲む。 「その顔やめろっ! くそ… もう寝る! 明日ちゃんと起こせよ!」 竜介はそう言うと勇太のベッドに横になり、頭の先まで布団を被った。 竜介をからかってご機嫌の勇太は、そんな竜介を無視しベッドの上に2枚置かれた返信ハガキの出席に○をつけると、たんすから毛布を取り出し床に寝転がった。
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