第13章:解き明かされる真実

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あいつも私と同じように特別扱いされて、みんなの仲間には入れてもらえなかった。 なのにあいつは、その理由が病気だからってことだけで、嫌じゃない特別扱いをしてもらえた。 体育が出来ないからって、その時間をオリエンテーションの時間にして貰えたり、少し具合が悪そうにしていれば、みんなが外遊びをやめて、あいつの近くで遊び出した。 あいつばっかりみんなに大事にされて、私はいつも置き去りにされていた。 誰も私のことなんて構ってくれなかった… 龍太郎だけよ… 私にいつも優しかったのは… 本を読んでいれば、おすすめのものを紹介してくれたり、一緒にパズルなんかをしてくれたよね。 龍太郎だけが私を見ていてくれたの。 私にとって世界の中心は龍太郎なの。 龍太郎さえいればほかには何もいらないの。 ね、龍太郎。 龍太郎もそうだよね?」
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