最終章:同窓会の後

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当初、龍太郎は、事件の第一容疑者として拘束されていた。 事情聴取には冷静に受け答えをしていたものの、龍太郎自身、事情聴取を受けていたときの記憶は曖昧であった。 ただ終始龍太郎は、 「犯人は沙織。沙織がみんなを殺した」 といい続けていたという。 警察は8名の死者に、1名の重体者が出た中、一人だけ無傷で生還した龍太郎を犯人だと決めて掛かっていた。 しかしその後の調査で、「準備室と教室と玄関以外には行っていない」という証言の通り、用具室や校長室から指紋などは検出されなかった。 代わりに校内の至るところから和田沙織の指紋が検出された。 それでも、龍太郎にかかった容疑を晴らした一番の要因は別にある。
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