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階段を一気に駆け上り4階の部屋の前に到着すると、カギを差込みドアを開けた。
部屋には、脱ぎ散らかされた服や、コンビニ弁当、カップラーメンの空き箱、ビールの空き缶なんかが足の踏み場もないくらいに散乱している。
教科書が詰め込まれ、いつもより重いバッグを乱暴に放り投げると定位置となっているベッドにどんと腰をおろした。
胡坐をかき、ポストから取り出してきた郵便物を一つずつ確かめていく。
やはり思った通りダイレクトメールや広告がほとんどだ。
が、しかし、その中で唯一、勇太の目に留まったものがあった。
白い封筒に「佐伯勇太様」とプリンタで印字されている。
何だろう、勇太は思った。
勇太の地元は、ド田舎というにふさわさしい町で、勇太もその友人たちも、たいていがそこで高校卒業までを過ごした。
その中にはもう結婚して所帯を持っている者も少なくない。
今までに何度か、そういった友人たちの結婚披露宴に出席したことがある。
もちろん招待状が届いたからなのだが、この封筒はそれが送られてきたときの封筒とよく似ていた。
白いだけじゃなく、薄く模様が型押しされていて、普通のものより少しばかり厚みがある。
「招待状…?
誰か結婚するなんて話聞いてないけどな…」
と、首を傾げつつも封を開けた。
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