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夕伊の笑顔に熱くなる教室内。
本人に至ってはさっきからあんパンをかじってる。
「こら、佐倉!!お前何食ってやがる!!」
「Σそんな…!!先生、コレがフライドチキンに見えますか!?どっからどうみてもあんパンじゃないで」
「よーし、佐倉お前ちょっと黙っとこうか」
「…はい!!」
あ、担任つぇ~。
「とりあえずそれしまえ」
「ちぇ~」
夕伊はあんパンをそのままポケットに詰め込んだ。
(((Σええぇ――――!!??)))
「よし」
「いや良くねぇだろ!?」
夕伊に突っ込んだのは、悠斗だった。
「お?なんだジョー?決めた!!佐倉、お前席ジョーの隣な!!」
「炊飯ジャー☆」
「ラジャーだろ!?ってかジャーじゃねぇ!!あ、間違えた。ジョーじゃねぇ!!」
早速ボケツッコミ。
夕伊は悠斗の隣までスキップで移動した。
その際に振り回したカバンが恭哉にあたりメガネがぶっ飛んだのはまた別の話だ。
「Σ普通に来いよ!?」
「普通?この世の中何が普通で何が普通じゃないって言うんだ!?矛盾だらけの世界に常識なんて存在しねぇ!!有るのはただこのポケットの中のあんパンなんとかしたいって思いだけなんだ!!」
「いや意味分かんねぇよ!!??」
「おま、あんパンがポケットん中でグチャッてなる気持ち分かるか!?次の日にゃ蟻が集ってきてんだぞ!?」
「Σその前に出せよ!?」
「Σそうじゃん!!」
「Σお前バカだろぉお!!??」
「とりあえず黙れ、お前等」
先生によりその場はなんとか収集がついた。
「ハァ…」
「何そんな疲れてんの?」
「お前のせいだ!!」
「ワォ、初耳だ☆」
夕伊にツッコミ疲れぐったりと机に突っ伏す悠斗。
それに比べ夕伊はいまだにハイテンションである。
「あ、悪ィ教科書見せてくれよ。別に俺"は"悪くないけど」
「今微妙にムカつく言葉が聞こえた気がしたんだけど?」
「錯角だ」
「錯覚な。角度関係ねぇよ。ってかそれを言うなら幻聴だ」
疲れていても尚ツッコミを入れる悠斗。ここまできたら尊敬に価する。
「あ、忘れてた」
「何を」
「これからよろしくジョー☆」
「Σ今更―――!?」
―――NEXT―――
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