第2ボタン

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目の前にいる咲は、俺があげた第2ボタンを大切そうに握り締めている。 芳月咲。 俺の知る限り、相当回りくどい女だ。 そして、俺の知る以上に、相当素直じゃない女らしい。 「で、一番目に好きな奴は誰なの?」 「……えっ。」 俺がそう聞けば、咲は言葉を詰まらす。 咲はジンクスの本当の結末を知っている。 聞かなくても分かる。 一番目は俺だ。 俺が気持ちを伝えれば、晴れて俺達は恋人同士。 でも、まだ伝えてやらねぇ。  
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