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二月も半ばにさしかかり
仕事的にも暇ができたので
久しぶりに昔の散歩コースをたどってみる事にした
寂れてしまった雑居ビルの階段を跨いで
屋上のフェンス際をつたい懐かしき我が魂の避難場所へと腰をおろす
多少服の汚れが頭をよぎりはしたが
餓鬼じみた気分にまかせて寝転がる事にした
やれやれ歳のせいか息があがってるなぁ
冬特有の青い闇のせいでほの暗く冷たくなりつつある空気を
廃ビルの上から仰ぎ
それを肺いっぱいに吸い込みながら
ああ ここで煙草にでも火を着ければ絵になるのかな
とポケットをまさぐれば
無骨なコリブリのライターが指をつく
しかしながら
いまだ動悸が落ち着かぬ様を認め
白く濁った溜め息一つを
煙りの代わりと考えて
意味もなく笑ってみたり
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