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無料の占いサイトの広告が私が管理するブログに載っていた。暇な私は登録を簡単にしてしまう。すでにもうひとりの私が生まれて居たのかもしれない。
川下由紗
28歳
などとプロフィールを打ち込み
送信
翌日から出会い系サイトから、メールが届き始めた
私は最初のうちは無視していたが~
見てみると
お金を100万あげますとか、胡散臭いメールばかりが届きます
一日に5件ぐらい来て
もううんざりしていて、メール拒否の設定をする間際に
一通のメールが届いた!
いつものアドレス出会いを求めてます~お金はありませんが、優しい気持ちはあります
へえ、この人はお金で釣らないのか?呼び出して~顔だけでもみたいな
隠れて見て帰ればいいんだし
相手はわたしの携帯アドレスも知らない訳だし。「私も貴方に興味を持ちました」
送信を押した時には、ワクワク感を久しぶりに感じました。 待ち合わせ場所にそれらしき人影は見えず、もしかしたら向こうも品定めしていたりして。
なんか、あほらしいから帰ろうかな「あれ!下川君の奥様じゃないですか?」
「あら、主人がお世話になってます」
「いや、偶然ですね」
「ちょっと用事がありまして。これから買い物して帰ろうかなと思いまして」
「そうでしたか?私は待ち合わせだったのですが、相手がまだ来ないので。どうやらキャンセルみたいです」
「それは大変でしたね」
「では失礼します」と彼は歩き去った
私も歩き始めたが~ドキドキしていた
旦那の上司が手にしていた週刊誌は、私達が取り決めた目印そのものだった。 ふと、これから彼上里が何処に行くのかが気になった。出会いのサイトを利用する人は、掛け持ちするらしいと聞いた事があったからだ。旦那が
「上里は仕事は出来るが、女にはだらしがないと噂がある」
と言っていたっけ。
10分ぐらい歩いた所にある喫茶店に入って行った
そこには、まだ二十歳前だろうと思われる少女が居た「あのスケベ上司!あんな若い子に…これって犯罪?だよね」
外に出てきた
この際、尾行開始!
あらら、昼間からホテル街
こちらが恥ずかしい
でも、なにげにカップルが多い
オフィスラブって言ったっけ?
あ、写メを撮らないっとね
なんか、私立探偵みたい!
少々の罪悪感はあるけど
めったにないワクワク感が勝ってる
さて、帰ろうっと。
この時、私は子供遊び感覚で~事の重大さに気がついてなかった
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