擬世界Ⅱ

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「ただいま~」 「おっ。おかえり」「お父さん、はいよ、つまみ」 息子が帰ってきたなかなか、気の効く子なのだか~ 「お母さんは俺達、子供が居ないと手を抜くから、焼鳥を買ってきた」 「そんな事ないわよ、ねえお父さん」 「………」 「まぁまぁお母さんレンジが鳴っているからさ」 「おまえ、今日は遅いはずじゃなかったか?」 「それがバイトの日程がズレて時間が空いたんだ」 「それは良かったんじゃない?疲れた顔していたから心配していたのよ」 「さあ、温め物で悪いけど食べてね」 「あ、あの子からメールがあったんだけど、お母さん」 「え?あの子…?」「なんだ?おまえ、いつの間に彼女が出来たんだ?」 旦那は焼鳥がよほどビールと相性が良かったらしく酔いが回っていた 「へぇ~メールをやり取りする子が出来たんだ」 「お母さんまで~覚えてない?」 「知らないわよ、でも良かったじゃない」 「お母さん?酔ってるのか?」 「あら、酔ってないわよ、どうして?」 「だって、いつ?誰?メールになんて?って気が済むまで質問攻めにするのに…好奇心の固まりのお母さんが。良かったで終わらせるなんてさ」 「そりゃ、おかあさんだって、息子の彼女まで詮索しないわよ。でも、さっき、私に忘れた?って聞いたわね、私の知っている子なの?」 「そうだよ!助けてあげなくちゃ、あんたは男でしょうって」 「私が?いつ?どこで?誰を?」 「すっかり忘れていますね?お母さん。俺、風呂入って、部屋に戻るよその話は明日ね」 ダメダメ。思考停止だ 今日は、早く寝る事にしましょう
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