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凡々生まれの凡々育ちめ…
「僕の前でタバコを吸うな。只でさえ空気が悪いんだぞ?」
「あのなぁ!今まで贅沢して生きてきたんだろうけど今日からはそんな贅沢言ってらんねぇからな!」
俺はわざと那緒の前で肺に入った煙を吐く
顔を歪ませまだ小さい手で口を塞ぎ咳き込むと涙目になりながらもいっちょまえにこちらを睨んできた
(どんだけ強気なんだよ…)
まぁ、どんなに強気で睨んできてもまだ幼い分可愛くも見えてくるんだよなぁ…
と思っているとなにやら荷物を漁り始め探し物が見つかると勢いよく振り向き手をこちらへ伸ばしてきた
「お前これ付けろ」
赤い首輪が小さな手のひらに力いっぱい握られていた
理解し難い俺は眉間にシワを寄せただただ小さな手のひらにある首輪を眺めた
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