1、陸軍船舶

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・特殊船「神州丸」 神州丸は、世界で最初に建造された強襲揚陸艦である。日本陸軍ではこれら強襲揚陸艦を「特殊船」と呼んだ。 中甲板および上甲板に発動艇を搭載し、グリスを塗ったスロープと、シーソー型の滑走台を用いて発動艇を発進させるという構造であった。 また、射出機(カタパルト)によって航空機を発艦させ、上陸作戦を支援し、占領した飛行場に着陸させる運用構想の基に、飛行機が搭載された。 秘匿のため「龍城」(建造時期が同じ海軍の龍驤に合わせた)や「MT船」と呼ばれ、将官クラスでも陸軍大臣の許可がなければ乗船することができなかった。 1934年11月15日に竣工し、支那事変における上陸作戦の多くに参加した。 しかし、航空機の発達により、神州丸の運用構想は困難と考えられ、大戦を前に航空設備は撤去された。 防空基幹船としても多数の対空兵器を搭載しており、後述の防空船と船団を護衛したこともあった。 大東亜戦争では、初戦のマレー作戦のシンゴラ上陸作戦に参加したが、2月28日、蘭印作戦のジャワ上陸作戦に参加中、バタビア沖海戦に巻き込まれ、巡洋艦最上の発射した魚雷が命中し大破擱座、この時上陸部隊の今村均司令官以下が船外に投げ出され、ジャワに泳いで上陸することになったことは有名。 その後、引き揚げられ内地で修理を行ったが、戦列に復帰した時にはすでにとき遅く、フィリピン方面への輸送作戦に使用された。 そして昭和20年1月3日、台湾の高雄近海において米艦載機の攻撃を受け損傷し、漂流中のところを米潜水艦アスプロの雷撃を受け撃沈された。 作品では航空設備や揚陸設備は撤去され、代わりに充分な司令部設備を備えた司令部船として登場している。 登場:ミッドウェイ作戦など 基準排水量 7,100t 総トン 8,108t 全長 144m 全幅 22m 吃水 4.2m 機関 石川島製7,500馬力タービン  最大速 20.4kt 兵員 2,000名 兵装 7.5cm単装高射砲4基 20mm単装高射機関銃4基 発動艇 大発29隻(八九式中戦車搭載) 小発25隻 装甲艇4隻 搭載機 九一式戦闘機6機 九七式軽爆撃機6機  もしくは 九一式戦闘機12機image=233928773.jpg
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