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光が見えるくらい清んだ空と、それに似合って対照にも、深い深い青。
空を映した水面が無限に広がっている。
その清んだ空と深い深い青を映した海が重なり合った場所にその少女は舞い降りた。
音も無く、ただ一陣の風が吹き抜けただけ。それも音も無く。
言葉で表すなら『ふわぁ』と、舞い降りた。
そして暫く、重い沈黙が訪れた。
なんと言うか、その少女が持っている、独特の雰囲気に圧されて何も言えなかった。
彼女はというと、物珍しそうに、俺たちの顔を交互に見ている。
しかし、その沈黙に耐えかねた頃に、彼女はゆっくりと口を開いた。
「お主等、名を何と申す?」
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