始の章~学校

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そして、朝のSHR。 俺はあまり参加しないのだが、今日は全然余裕あったし、何より、今井奈々とお話できたので、久しぶりに朝から出席した。 「えー。では、転校生を紹介する。入ってきなさい」 と先生が言い出した。 まあ、俺は薄々予想してたが、一緒なクラスになるとは……。 「転校生の風祭由衣さんです。席は中原の隣が空いてるからそこで、みんな、仲良くするように」 クラスの連中はそろって「は~い!」と返事する。 そして、前から由衣が歩いてきた。 「よかった。アゲハの横なんだな?」 由衣は何気なくそう言った。そう何気なく。 だが、他の奴等は、何か色々と言い出した。 男子は羨ましそうな視線で睨んでくる。 「知らない者たちばかりだったら、どうしようかと思ったぞ」 「あ、ああ……」 奴等から見れば、転校生は珍しいモノで、出来ればお近づきになりたいだろう。 それなのに、早くもお近づき所か、仲良さげな俺が気にくわないのも、分かる、分かるが俺は悪くない。 はっ!? 、と、思って俺は、マイエンジェルの方を見る。彼女は俺の視線に気づいたのか、ニッコリと笑顔。 ああ、何かその笑顔が切ない。 転校生の女子と仲良さげな話をしている所なんてみたら、彼女はどう思うのだろうか? 朝の幸せな気分が吹き飛んだ気分だった。
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