始の章~学校

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「殴るのか? “それしかできない”から?」 光彦は、俺に胸ぐらを掴まれながらも、俺にはっきりとそう言った。 俺はその言葉に、手を止める。 殴ることしかできないから―― 「紅秋学園五大要注意人物の一人、『白黒の中原アゲハ』。お前の家は、島一の大金持ちらしいなぁ」 「やめろ……」 俺はいつしか、光彦の胸ぐらから手を離していた。それをいいことに、光彦はニヤリと笑みを浮かべて、さらに続ける。
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