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「ん、そういえば……部活、辞めたんか?」
今気づいたかのように、夏樹は突然と話題を変えてきた。
「そうだよ。これでバツ18だ」
「お前の優柔不断さには恐れいるよ。こんなことなら、俺と一緒にサッカー続けてれば良かったのによ?」
夏樹は、サッカー部だ。それもかなり上手い。エースとしても通用する逸材らしい。俺は夏樹が羨ましいと思う。
自分の好きなことがわかっていて……。
「そん時は、俺にもっと合うものがあると思ったんだよ」
「今もだろ? それを言って、もう二年の終わりだぞ。いい加減決めないと、あっという間に卒業になるぜ」
「わかってる! だけど、もう少しだと思うんだ」
「まあ、アゲハが決めることだからなんも言えないけどな……。それじゃ、俺は練習に戻るぜ」
「おう。じゃあな」
夏樹に別れを言うと、俺はようやく学校を後にした。
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