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そして、約十何分後かに、再び扉は開かれた。
入って来たのは、男子二人。一人はきっちりと制服を来ている生徒会長の光彦。
そしてもう一人は、髪を少し茶色に染め、シャツを出し、胸元を大胆にも開けた服装。耳にはピアス、首にはネックレス、指には指輪をジャラジャラつけている。顔はかなり整っていて、へらへらと笑っていた。
「大和……またなんかやったのか?」
「おぉー、我がフレンドのアゲハ君。そうなんだー。ちょっと堅い蛇口があって、力一杯蹴っ飛ばしたら、水が溢れてさぁー」
大和はへらへら笑っている。
その会話を聞きながら、光彦はやれやれと首を振る。
「五大要注意人物の一人、『破壊の山下大和(やましたやまと)』。学校にいるとお前等の事件ばかり起こるな」
「堪忍してくださいよミッチー。お友達でしょ?」
「誰がミッチーだ! 馴れ馴れしいし、友達じゃない」
再び、光彦は大きなため息をついてから、俺の方に視線を移した。
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