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「それで……なんのようかな?」
「お前も大変そうだから、率直に用件だけ言うわ。黙って、部活動を許可しろ!」
俺は部活の申請書を光彦に見えるように、光彦の顔の前につき出す。
光彦はわかっていたのだろう、あまり驚きもせず。
「活動するのは構わないよ。ただし、条件が二つ」
「条件……?」
光彦は真剣な顔をして、話を続ける。
「一つは、騒ぎを起こさないこと。問題を起こしたら、活動停止、悪ければ廃部になるからそのつもりで」
「おう。それでもう一つの条件は?」
「もう一つは……」
言葉を遮って間を溜める光彦。俺は苛々を抑えながら、返答を待つ。
「明日中に部員を五人にすること。お前と風祭さんは決定なら後三人だ」
「わかった」
後三人。この条件をクリアすれば、俺と由衣の部活が出来る。そう思うとやる気が出た。
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