花蝶風月な僕ら

始の章～エンゼル部

こういう場合、すぐに返答するとまたハモるかもしれないので、俺は少し考え、待った。

だから、先に返答したのは大和。

「わりー。龍一は入りたくないって言ってた。だから、無理に入れるのもあれだから……」

「そうか……。ま、あの屁理屈が人の頼みを聞くわけないか。実は梨香も、理由はわからないけど、やりたくないってさ……」

そう。昨日あれから、切り落とされたもみじの木で梨香に会って話をしたが、「そんなことしたくない」と言って断られた。

仕方がないことなので、深くは追求しなかった。

「だったらどうするんだ？ 何をするであれ、部員が足りないんじゃ話にならんだろ？」
と天之川。

「まずは部員をあと一人見つけないとだな」
と由衣。