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そこには、キラキラと光っている何か。それが目に飛び込んできた。梨香も俺も呆気にとられて何も言えない。
そのキラキラ光る何かは、段々と姿がはっきりしてきた。
真っ青な空とほとんど同色、嘴、爪、翼があると言えば思い付く生き物は鳥だ。今まさにその何かが、幼い頃、絵本で見た幸せの青い鳥だと確認できた。
「おい、梨香!? あれは鳥だよな?」
「た、多分……でも、あんなに、キラキラと光っている鳥、初めて見るよ」
俺もかなり驚いている。
実際、俺も初めて見た。だんだん俺は、それに興味がわいてきた。
「追っかけて見ようぜ。梨香」
「ああ、なんかおもしろそうだ」
俺たちは満場一致で、そのキラキラ光る鳥(以下、真っ青な鳥)を追いかけることに決めた。
俺はこの時、物凄く、わくわくしていた。
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