携帯での出会い

3/5
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
初めて付き合った彼氏が付き合い半年という短期間で浮気され、別れを告げられた。      「ごめん。」     彼のこの言葉が耳に残る。     謝られても…   泣いたら自分が【かわいそう】な女になっちゃう。   そう思って彼の前では涙を流さなかった。     帰路…何も記憶がなく、気が付いたら自分の部屋に着いていた。     部屋の柱には☆リョウ❤チエ☆   付き合い初めの時、二人で柱に書いた落書き。   手でなぞりながら楽しい記憶だけが頭を過る。    ポスカで書いた字をタオルに水をつけてゴシゴシ消した。 彼の名前が消えかけた時…  切なくて今まで堪えてた悲しみが一気に溢れ出した。     両親に聞こえないように声を押し殺して泣いて、泣いて、泣いた。 泣き疲れたせいか、いつの間にか私は眠りについていた。 初めての彼氏との恋が終わった…          数日経って、初めての彼氏との終わりを友達のゆうに悪口混じりで私は話した。   「聞いてよ!ヒドイんだよ~。彼氏浮気してたみたいでさ~なんとなく気が付いてたからやっぱりかぁ。って感じだったけどね。」     「まじで?ちえ、どうなったの?」     「私からフってやった☆」   嘘っぱち… ただの強がり…    ゆうはそんな私に気が付いたかはわからない。けど、  「別れて正解だね!ちえならもっといい男と付き合えるよ☆」 なんて言ってくれた。   ゆうは高校で知り合った一番の親友。 でも、ゆうの前ですら泣く事もできなかった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!