5人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
初めて付き合った彼氏が付き合い半年という短期間で浮気され、別れを告げられた。
「ごめん。」
彼のこの言葉が耳に残る。
謝られても…
泣いたら自分が【かわいそう】な女になっちゃう。
そう思って彼の前では涙を流さなかった。
帰路…何も記憶がなく、気が付いたら自分の部屋に着いていた。
部屋の柱には☆リョウ❤チエ☆
付き合い初めの時、二人で柱に書いた落書き。
手でなぞりながら楽しい記憶だけが頭を過る。
ポスカで書いた字をタオルに水をつけてゴシゴシ消した。 彼の名前が消えかけた時…
切なくて今まで堪えてた悲しみが一気に溢れ出した。
両親に聞こえないように声を押し殺して泣いて、泣いて、泣いた。
泣き疲れたせいか、いつの間にか私は眠りについていた。
初めての彼氏との恋が終わった…
数日経って、初めての彼氏との終わりを友達のゆうに悪口混じりで私は話した。
「聞いてよ!ヒドイんだよ~。彼氏浮気してたみたいでさ~なんとなく気が付いてたからやっぱりかぁ。って感じだったけどね。」
「まじで?ちえ、どうなったの?」
「私からフってやった☆」
嘘っぱち…
ただの強がり…
ゆうはそんな私に気が付いたかはわからない。けど、
「別れて正解だね!ちえならもっといい男と付き合えるよ☆」
なんて言ってくれた。
ゆうは高校で知り合った一番の親友。
でも、ゆうの前ですら泣く事もできなかった。
最初のコメントを投稿しよう!